アレフ・レポート No.02
オクラホマ連邦ビル爆破事件

●FEMA資料1 FEMA


アメリカ連邦緊急事態管理庁(FEMA)

〈一般的解説〉

 FEMAは大統領府に置かれた独立の行政機関である。本部はワシントンにあり、その他全国に10の地域事務所、メリーランドに訓練センターが置かれている。職員数は約2500人、そのうち約3分の2はワシントン勤務、残りの3分の1は地方事務所勤務である。1995年の予算は約8億ドル。このほか、予算とは別に13億ドルの救援基金の運用権を持っている。

 FEMAが設立されたのは、1979年のことである。

 FEMAが設立されるまで、緊急管理業務は、多数の省庁に細分化されていたために、地方公共団体が連邦の支援を受ける場合、多くの窓口を経由しなければならないことから、その煩雑さに対し、強い批判が上がっていた。こうした状況を改善するため、1978年、カーター大統領は行政組織改革計画第3号を議会に提出し、その承認を得て、1979年に大統領命令第12127号、同12148号により、4省庁の5機関と6つの連邦事業を統合して、連邦緊急事態管理庁が設立された。

 FEMA設立の理由としては、

などが挙げられている。

 大統領命令第12127号により、FEMAに統合されたのは次の諸機関である。

 また、大統領命令第12148号によりFEMAに統合されたのは、  そのほか、統合された事業としては  こうして統合された諸機関、諸事業以外の、緊急事態及び災害に対する業務は、従来どおり、関係省庁の所管となっている。たとえば、中小企業が被った洪水被害の救済は、中小企業庁、農家が被った被害の救済は農務省が当たっている。

 FEMAの活動は、緊急事態が発生した場合の情報処理、救助、救援、復旧計画の立案実施を行なっているが、このほかにも、復旧のための保険事務、消防などの活動も行なっている。

 平時、FEMAは、

  1. 災害専門家の育成
  2. 洪水予測、避難支援、保険制度の研究
  3. 地震災害の被害想定
  4. 防火対策
  5. ボランティア団体の支援
などを行なっている。

 そして、現実に災害等の緊急事態が生じた場合、連邦政府は次のような手続きを経て災害救助活動を開始する。

  1. 州知事は、災害が激甚であり、州政府の対応力を超えると判断した場合、大統領に「緊急事態宣言」または「大災害宣言」を要請する。
  2. FEMA地域事務所職員が、被災地の被害の程度及び損失を算定する。
  3. その報告書を元に、FEMA長官は妥当と思われる場合は大統領に宣言を勧告し、大統領はその勧告に基づいて被災地についての宣言を行なう。
  4. 大統領宣言を受けて、FEMAは直ちに連邦調整官を指名して、その指揮のもと、さまざまな救援活動を開始する。
 災害に対する対応は、
  1. 被害者支援
  2. 公共支援
  3. 被害再発抑止
を3本柱としている。FEMAの被災地に対する援助には、地方公共団体に対するものと、個人に対するものがある。個人に対する援助には、
  1. 仮設住宅の貸与(宣言後18か月間)
  2. 個人または家族に対する補助金の交付(11500ドル上限、連邦75%、州25%の負担)
  3. 失業者への援助(失職中、または最高26週間まで)
  4. 食料品、医薬品、食糧クーポン券の配布
  5. 低所得被災者への法的サービス(法律相談、カウンセリング)
  6. 精神的な打撃に対するメンタルカウンセリング
などがある。一方、地方公共団体に対する援助には、
  1. がれきの除去
  2. 生命、公共の安全・財産への危険を取り除くための活動
  3. 被災施設の復旧
  4. 自治体への災害貸付
などがある。

 このほか、FEMAは地震や原発事故などの緊急対応マニュアルを作成しており、災害等への対応終了後、外部の批判等を考慮に入れながら、マニュアルの海底を行なっている。また、災害専門家の養成にも熱心で、約100の専門家養成コースを設け、地方公共団体、企業、ボランティア組織の専門家の養成を行なっている。


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