アレフ・レポート No.02
オクラホマ連邦ビル爆破事件

●2 連邦ビルは単独犯では爆破できない

☆爆発音は2回あった

 手紙はさらに続く。ようやく事情がわかってきた僕たちにとって、その内容はおどろくべきものだった。
この手紙からはいくつかの資料にリンクしています。

――ここに、連邦ビルが爆破されたときの録音テープのコピーがある。ちょうど会議中だった二カ所のテープだが、それを聞いてもらいたい。
  • その1(au)(wav
  • その2(au)(wav
 どうだ。爆発音が2回鳴り響いているのがわかるだろう。つまり、連邦ビルでの爆発は2回あったのだ。それは、マクヴェイが仕掛けたライダー・トラックの爆弾だけではなく、何か別の爆弾がほぼ同時に爆発したことを意味している。また、地震計の針も、二度の振動を記録しているのだ。
録音と地震計記録についての資料集

 さらに別の資料を添付しておこう。これは、アメリカ空軍のエグリン基地での実験結果報告だ。もともとは、「連邦ビルはマクヴェイのトラック爆弾だけで破壊できた」ということを証明するため、検察側が空軍に実験を依頼したものだ。そして、空軍では連邦ビルとよく似た模型を使って、爆破実験を行なった。

 その結果は、予想に反して「トラック爆弾だけでは、連邦ビルを破壊することはできない」というものだった。そして、建物の内部に爆弾が仕掛けられていたことが証明されてしまったのである。

 詳しくは〈エグリン空軍基地での実験報告資料〉を見てほしい。

 さらに、ビルの崩壊の仕方や写真を詳細に検討すると、明らかに「ビル内部に4つの爆弾が仕掛けられていた。トラック爆弾より、そちらのほうがビル崩壊の主役だ」ということがわかる。

 ちょっと画像が多いが、この〈グラフと写真からの詳細分析資料〉は必見だ。

 このほか、爆破事件直後のオクラホマのマスコミは、ビルの中に未爆発の爆弾が2つあったというFBIの証言を紹介している。しかし、これも公判ではまったく無視されてしまったのだ。

 つまり、だ。結論からいえば、「連邦ビル爆破は、ライダー・トラック爆弾だけでは不可能で、建物の中に仕掛けられた爆弾が必要不可欠だった。ということは、マクヴェイの単独犯ではなく、連邦ビル内部に爆弾を仕掛けることのできる共犯者がいた」ということになる。しかし、どういうわけかFBIなどはこの事実を認めようとしなかった。また、裁判所もマクヴェイにすべてを押しつける結果となった。


 では、だれがこの爆弾を仕組んだのかということになる。

 ここに一つの資料がある。これは、私の教え子でジャーナリストの松平竹彦君が入手して送ってきたものだ。実は、私がオクラホマに行こうと思ったのも、この資料が届いたためだった。

 この資料というのは、〈事件の数日前、オクラホマ近郊の軍基地の中に、ライダー・トラックが隠されていたという写真〉だ。ライダー社はレンタル・トラック会社なのだから、軍がわざわざ借りてきて、しかも外から隠すというのはいかにも怪しい。

 ティモシー・マクヴェイは、本当に自分の考えで行動した単独犯なのだろうか。それならば、なぜ事件の数日前、事件の場所から近い軍基地に、犯行で使われたのと同じレンタルのトラックが隠されなければならないのだろうか。

 この写真には反論もある。つまり、緑色に見えるのはツタであって、この写真は春ではなく11月ごろ撮られたものだ、というのだ。だから、事件とこの写真は関係ないというのである。

 しかし、〈次の資料〉にもあるとおり、この写真に写っているのはツタではない。というのも、ツタは地面から生えるものであって、写真のように木の枝の途中からいきなり湧いて出るものではないからだ。

 ということで、この写真が少なくとも春先に撮られたものであることは間違いない。


 そして、決定的なもう一つのショッキングな事実がある。それは、この連邦ビルに勤務していたFBI職員とATF(アルコール・タバコ・火器局)職員は全員無事だったということだ。連邦ビルには、連邦都市住宅局などさまざまな部局が入っていたが、FBIとATFの職員だけは当日その時間、オクラホマ・シティ連邦ビルにいなかったのである。

 純一君も将志も、この事件の裏が見えてきただろうか。


 見えてきた。僕たちにも、この事件が「仕組まれたもの」であることは何となくわかる。でも、何のためにこんな手の込んだ事件が必要だったんだろう?

 少々腑に落ちないものを感じながら、僕たちは図書館をあとにしようとした。すると、

「おい、マサシ、こんなものが置いてあるぞ」

と純一がいう。それは、ブリュンヒルデの置き手紙だった。


<<戻る 次へ>>

アレフ・レポート02へ戻る